白タク営業はなぜダメなのか? 合法化の可能性が浮上

雑学

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今やタクシーは交通手段として欠かすことの出来ない存在となっています。

人身事故で列車が止まってしまったときや、帰宅が遅くなってしまったときなど

筆者も活用する場面があります。

そんないざというときに頼りになるタクシーですが、あるニュースが波紋を広げています。

河野太郎氏は、タクシーの利便性向上を視野に営業規制緩和の意向を示しました。

これに対し、タクシー業界から反発の声が上がっています。

現行では、タクシーの営業は道路運送法という法律に基づいて

国の許可を得て行う必要があります。

無許可で白タク営業を行うと「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が課せられてしまいます。

思っている以上に重い刑罰ですね。

こんな重い刑罰が課せられるはずの無許可の白タク営業を

解禁しようとする動きを不思議に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これが解禁されてしまうと、どのような変化があるのでしょうか。

今回は、白タク営業の合法化についてまとめてみました。

白タク営業についての今の法規制と改正案

白タクの妥当性については、以前から議論の的となっていました。

白タクの無許可営業を行っていた者が

「タクシーの営業を免許制にしていることは、憲法の職業選択の自由を侵害している」と

主張した事例(最大判昭和38.12.4)等があります。

ここでは、タクシーの営業を免許制としていることは適正な秩序を維持するために必要な措置であると判示されました。

乗客の安全のためにも、事業を免許制にすることがやむを得ないということでしょう。

では、なぜ近年になって規制緩和の話が持ち上がったのでしょうか。

それは、海外からの観光客により需要が拡大したからであると言われています。

観光客の日本国内での移動をより便利なものにし、呼び込みをしやすい環境を整えるという狙いがあるようです。

ただし、規制緩和するにあたって法的にどのような整備を進めていくのかは

現時点では明らかになっていません。

予想される変化

もし、白タク営業が認められるようになると

暮らしにどのような変化が起こるのでしょうか。

メリットとしては、交通が不便な地域であっても行き来がしやすくなることです。

電車の乗り継ぎだけでは移動しにくかった場所へでも簡単に行けるようになります。

これにより、観光地が集客力を高めることができ

経済的効果がもたらされると予想できます。

デメリットとしては、未熟なドライバーの新規参入が多発し、

交通事故の増加が考えられます。

最近でも、出前配達員が増加し、

事故の発生や路上待機者のマナー違反が批判されています。

タクシーの規制がなくなると同様のトラブルが起こり得ます。

客待ちの為に路上に、大量の車が停車されているとなると

環境的にも良くないと思われます。

まとめ

確かに公共交通機関だけでは、観光には不便に感じる場面はあります。

例えば駅からの距離がある山寺などにタクシーで移動しやすくなれば、

観光客にとって便利になると思います。

駐車場が限られている場所でも、ストレスフリーで行き来できるのは大きなメリットです。

白タクが認められるようになれば

交通の便が悪かった観光地も人を呼び込みやすくなり、

経済の活性化が期待できます。

しかし、正式な営業許可を受けたタクシー業者と違って

運転技量が水準に満たないドライバーが増えることへの不安要素が大きいです。

交通事故が今よりも増加する危険性が高まります。

また、事故に至らないとしても交通ルールの無視により混乱が発生し、

道路環境に悪影響があると予想できます。

白タクの無許可営業の解禁を実行に移すためには、いくつものハードルを

クリアしなければならないと言えます。

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