除湿の設定温度は28度前後がおすすめ
設定温度については色々な意見があると思いますが、
おおよそ「28度前後」にすると快適だと思います。
人の身体は、気温の変化に弱いものです。
あまりに温度差があると、体調を崩してしまいがちです。
身体に優しい部屋の中と外の気温差は5~6度程度、
と言われているので、じめじめする季節の外の温度を考えると
部屋の中の温度は28度前後がいいというわけなんです。
ちなみに外の気温を知りたい時は、100均で温度計を買って窓から見える場所にぶら下げておくと便利です。
快適な湿度は40%~50%と言われていますが、梅雨時期の湿度は70%~80%になる事もあり、そのまま過ごすにはちょっとツラいですね。
除湿と冷房の効果的な使い分けは?
使い分けの目安として
◆湿度が50%以上だったら除湿
◆温度が30度以上だったら冷房
がお勧めです。
「なんか蒸し暑い」という時は
・温度が高い場合
・湿度が高い場合
の2種類があります。
例えば、
「ハワイは気温が高くても湿度が低くカラッとしているからあまり暑さを感じない」
とう話がありますが、気温がある程度高くても湿度が低いとそんなに暑く感じないんですね。
湿度が高い時に冷房を使うと、湿度が高いのであまり涼しく感じないまま部屋の温度を下げ過ぎてしまう事もあります。
特にジメジメした梅雨時期は、部屋の温度を下げすぎて肌寒くなってしまうことが多いです。
これでは体に良くないですね。
湿度と温度を見ながら、上手に切り替えて使いましょう。
除湿には、4種類のタイプがある
そもそも除湿とはどういう機能なのでしょうか。
部屋の中の湿度をとってくれる機能ということは想像できますが、
なぜ部屋は涼しくなるのでしょうか。
除湿(ドライ)機能とは、部屋の空気の湿度を下げることを第一に考えた機能です。
一般的に、空気中の水分量は、温度が高ければ高いほど増えます。
気温が上がってくる夏になるにつれてじめじめしてくるのはそのためです。
そして、湿度が下がると部屋が涼しく感じるのもそれが理由です。
除湿機能をつけた際、エアコンは、
湿度の高い部屋の空気を吸い込んで空気を冷やします。
その空気中に含まれていた水分は「結露」として熱交換器に集まり、
ホースをつたって部屋の外に流れ出ます。
※夏場に冷蔵庫から出した冷たいペットボトルに水滴が付くのと同じです。
そして、水分がなくなったさらさらの涼しい空気を
再び部屋の中に戻すという仕組みです。
なお、除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」と「ハイブリッド除湿」さらには「新ハイブリッド除湿」という異なる除湿方法があります。
どれも水分を部屋の外に追い出すのですが、
その効果が大きく違います。
弱冷房除湿のしくみ
弱冷房除湿は湿気を取る過程で冷たくなった空気をそのまま部屋の中に戻します。
一番スタンダードなやり方で単に「除湿」や「ドライ」と言えばこの方法を指す場合が多いです。
設定温度を下げれば下げるほど湿気は取れますが、温度を下げすぎずに湿気を取るのは苦手です。
ハイブリッド除湿のしくみ
ハイブリッド除湿は湿気を取る過程で冷たくなった空気を部屋の空気と混ぜて部屋に戻します。
冷たくした空気を部屋の空気と混ぜるので、効果的に湿気を取りながら、エアコンから出てくる風も冷たすぎる事はありません。
しかし、空気を冷たくする事には変わりありませんので、室温は下がります。
再熱除湿のしくみ
再熱除湿は一度、大幅に温度を下げて湿気を取ったあと、ヒーターで快適な温度に暖め直した空気を部屋の中に戻します。
なんなら、室温を上げながら除湿する事も可能です。
(あまりそうする意味はありませんが・・・。)
ただ、この再熱除湿の機能は、すべてのエアコンにはついておらず、
価格の高いエアコンにしかついていません。
もし、「さらっと除湿」や「カラッと除湿」、「ソフトクール除湿」などと
書かれていれば、それは再熱除湿のことです。
空気を温め直すので、温度を下げすぎずに湿気を取ることができます。
しかし「冷やす」と「温める」の2つの機能を使うので、電気代は少し高めな傾向があります。
新ハイブリッド除湿のしくみ
・効果的に除湿をしたい。
・室温をあまり下げたくない。
・電気代も高いのは嫌だ。
という3つを満たすために出てきたのが「ハイブリッド除湿」です。
湿気を取る過程で冷たくなった空気を温め直すのですが、温める時にヒーターを使わず、外に逃がすはずだった熱を使って温め直すという方法だそうです。
再熱除湿と言えば再熱除湿なのですが、ヒーターを使わないのでその分消費電力が少ないという事です。
冷房は・・・
冷房は、部屋の空気の温度を下げることを第一に考えた機能です。
エアコンが部屋の空気を吸い込み、空気中の暑い熱を外に逃がします。
そして、涼しくなった空気を再び部屋の中に戻すという仕組みです。
冷房より除湿の方が電気代が安い!?
なお、気になる電気代についてですが、
「ドライ機能を使うと、実は冷房より電気代がかかる」
なんて話を聞いた事ないですか?
一般的な除湿機能である「弱冷房除湿」はそれほど電気代がかかりません。
冷房の温度を高めに設定するのと同じ位の電気代です。
最も高いのは、再熱除湿です。
一度涼しくした空気を再び暖め直す必要があるので、
電気代がかかるのです。
除湿が効かない?そんな時はフィルターの掃除を!
「除湿や冷房の効果が弱いな」
と感じる時は、フィルターの汚れを疑ってみてください。
機種によっても違いますが、大抵のエアコンは前面を「パカっ」と開けるとフィルターが現れます。
意外と汚れが溜まっているもので、これをキレイにするだけで、
冷房や除湿の効果も高まり、電気代も抑える事ができます。
えっ?めんどくさい?
外して水でジャーっと流すだけだよ。
また、シーズン終わりにはクリーニング業者にお願いして徹底的にクリーニングしてもらうのがおすすめです。
「そろそろエアコンの出番だな、使い始める前にクリーニングしとこうか。」
という考えはみんな同じで、夏前の時期は一番混んでいて長い期間待つ事になります。
エアコンの除湿機能をうまく使って快適に!
まとめると、除湿を使う時には設定温度は「28度前後」が快適だと思います。
ただ、じめじめしていても、気温が30度を超えるような真夏日、
特に35度を超えるような猛暑日には、冷房機能がおすすめです。
除湿機能でも部屋は涼しくなりますが、除湿はあくまでも部屋の中の湿度を下げてくれるもの。
冷房機能の方がより部屋の中を涼しくしてくれますよ。
じめじめして少し暑い、そんな日には除湿機能をうまく使い、快適に過ごしましょう。